理事長所信
理事長紹介

一般社団法人 碧南青年会議所
2023年度 第67代理事長 竹中瑛智
自らを律する
・円滑な組織の運営
・厳格な規則の遵守
・堅実な財務の運営
・ルールの重要性を知る事業の実施
・誇りある渉外対応
・迅速確実な情報の発信
笑顔を伝播する
・新入会員教育の実施
・交流の機会創出
・碧南の魅力発見事業の実施
・市民まつり及び市民事業への参画・協力・支援
・青少年育成事業の実施
・多文化共生推進事業の実施
・災害に備える事業の実施
・卒業生企画事業の実施
笑顔と誇りで繋がる団結力
・団結力向上事業の実施
・次年度理事長激励会の実施
・卒業生を送る会の実施
・実践的会員拡大活動の実施
・出向者への厚い支援・協力
・青年会議所諸事業への積極的な参加・協力
はじめに
私は2018年度、平凡に繰り返す日々に変化を求めて碧南青年会議所に入会しました。入会前の私は仕事をして、帰宅したら妻と子供と過ごし、子供の笑顔を見て幸せを感じる。そんな当たり前にある幸せな日々を過ごしていました。しかし繰り返す日々の中、今の自分に疑問と漠然とした不安を感じました。自分はこのままでいいのか。このまま当たり前の日常を繰り返す人生でいいのか。何か行動を起こすべきなのではないかと。その時、前々から誘われていたJCの存在が頭をよぎりました。
入会を決めた碧南青年会議所で待っていたのは、真面目で温かな委員長と、明るい理事長、そして笑顔で活動するメンバー。真剣だからこそ時にはぶつかり合い、切磋琢磨し笑顔で活動していたことを今でも鮮明に憶えています。入会してからの日々は私にとって新しい体験と学びの連続でした。JCマンとしての所作や服装、マナーやルール、心構えに至るまで親身になって教えてくれた先輩達。数多くの青年会議所活動を通して出会った人達は、人それぞれが想いを持って活動し、沢山の笑顔を生み出していました。
そんな日々を過ごすにつれて、自分の中で子供達の未来の為に地域を良くしたいという想いが強くなっていくのを感じました。変化を求め入会した碧南青年会議所は、私の想像をはるかに超える変化をもたらし、今までにない経験と数多くの出会いの場を提供してくれたのです。その活動全てが私に多くの学びと自らの意識に想像以上の変化を与えてくれました。
自分が得るための思考から、自分には何ができるのか、誰かの為に何かできないかと、与えるための思考へと変化する。その思考こそが自己成長に大きく繋がり、誰かの為に行動することが真に自分の為となり幸福な人生を歩むための鍵となると気付くことができました。
1957年に志高き27名の青年によって誕生した碧南青年会議所は時代に合わせた変化を続け、本年67年目へと入ります。様々な変化をしようとも、本質が変わることはありません。世界平和の為に、より良い社会を創り、地域の為、人々の為という考え方をより多くの人に広げることが、平和で明るい豊かな社会へと繋がると私は信じています。
本年は、これまで碧南青年会議所の活動を66年間繋いでこられた全ての先輩諸兄の想いを背に、自らの活動に誇りを持ち、自らを律し、笑顔で誇れる活動を行うことで地域に笑顔を伝播できるよう一年間邁進してまいります。
誇りある活動を
皆さんは碧南青年会議所の誇れるところを聞かれたら即答できるでしょうか。我々は常に碧南の為に、地域の為にと活動を行っています。それは誇れることです。自分の住まう地域を、まちを良くしたいという想いを形に変えるため我々は行動しているはずですが、その行動はあまり知られていません。全メンバーの誇りある活動を支えるためには、それを効果的に発信しなくてはなりません。この誇りある活動を多くの人々が知り、共感いただくことは全メンバーが誇りを持って活動する原動力となるからです。
誇りある活動には誇りある渉外対応も必要不可欠です。外部との連絡窓口となり、外部からの情報を迅速に内部へ展開し、調整することでメンバーが外部活動をスムーズに行うことができ、それらは外部からの碧南青年会議所の評価となります。
渉外広報は碧南青年会議所の誇りある活動と運動発信を司り、全メンバーが誇りある活動を行えるよう、自らに誇りを持ち迅速確実に行動する必要があります。
自らを律する
人は法による統治があるからこそ、そのルールの中で安心して暮らせています。安心して暮らせるからこそ、元気に働くことができます。元気に働けるからこそ、笑顔でいられると私は思います。もしもルールが無かったら、どんな世の中になるでしょうか。誰もが自分の好き勝手に行動したならば、争いや憎しみ、怒りや悲しみが絶えることの無い無秩序な世界になるのではないでしょうか。それは組織でも同じです。
皆が同じルールの元で、ルールを守って行動することで、皆が安心して笑顔で活動することができ、より強固な組織になると私は考えています。法との違いは、我々には罰則が無いことです。全メンバーが自らを律しルールを守ることにかかっているのです。全メンバーがルールを守り、同じ方向に向かい協力し合い進むことで、全ての活動は最大限の効果を発揮できます。そのためにはルールの重要性を理解してもらう必要があります。
揺るぎなき土台
青年会議所には理念があり、使命があり、展望があります。それがクリード、ミッション、ビジョンです。全てのメンバーが想いを同じくして目標に向かって共に進むためには理念を共有し、ベクトルを合わせる必要があります。
さらに組織運営には、健全な財務管理と意思決定や意見交換が必要であり、定期的に開催する会議が非常に重要になります。
総務委員会は碧南青年会議所の理念、規則、財務を司る、団体の要となり、全メンバーが最大のパフォーマンスを発揮できるよう、自らを律し規則遵守を促すことで、より強固で揺るぎない組織の土台となります。
笑顔を伝播する
良い地域とはどんな地域でしょうか。明るい豊かな社会とはどんな社会でしょうか。その絶対条件は笑顔であると私は考えます。我々は笑顔を生み出し、そして笑顔を守っていく必要があるのです。メンバーの笑顔、地域の笑顔、子供達の笑顔、笑顔によって共感を得て、笑顔によって理念を伝播する。まずはメンバー全員が笑顔で活動することで、いつも笑顔で活動している素敵な団体を作る必要があります。ただ、笑っているだけでは素敵な団体にはなれません。自分に負けることなく、時には厳しく辛いことに立ち向かい乗り越えなければならないこともあります。周りを笑顔にするのに必要なのは甘えではなく、自分への厳しさや礼節が基本となるのです。周りを笑顔にするために自分に厳しくしてみましょう。誰かの為にという心を持てば、あなたの笑顔は仲間がつくってくれます。
まちに誇りを
碧南は魅力あるまちです。しかしその魅力に気付いていない市民が多くいると感じます。笑顔を生み出すために碧南市民の皆様に碧南の魅力を発見し、感じていただく必要があります。自分達のまちの魅力を知ることは自分達のまちを守る意識にも繋がっていくと私は考えます。市民と一体となり我がまち碧南を活気付けていきましょう。
さらに未来を担う子供達の健全な育成も地域を良くする為には必要不可欠です。このまちの未来を、この国の未来を担う子供達が元気で健やかに、安心して住めるまちをつくるのは我々大人に課せられた使命です。子供達の元気で明るい笑顔は、まちの未来を明るく照らしてくれます。
持続可能な地域を創る
まちには人が必要です。碧南市は人口こそ横ばい状態ですが、その中身に目をやると、日本人の数は減少し、外国人が増加することで人口を維持しています。碧南市民のおよそ7.6%は外国人なのです。母国が違おうとも同じ碧南市民として、心通わせることであたたかい心の町になると私は考えます。よりよい地域にするため市民の心を繋げる架け橋が必要です。
地域を守るためには未来に備える必要もあります。我々が活動する地域では今後30年 以内にマグニチュード8以上の地震が70~80%の確率で発生すると言われています。地域を守るためには災害時に官民一体となって即座に動くための体制と役割を明確にしておかなくてはなりません。そして人があってこそのまち。人があってこその企業、人の命を守る備えが必要不可欠です。企業は会社を守るためには社員を守らなくてはなりません。社員の命にまで目を向けて備える必要があります。
まちには多くの問題と様々な課題があり、それらを解決し、持続可能な地域を創るためには、メンバー同士が互いを知り、理解を深めることも重要です。共に活動する仲間と言いつつも、互いの家族や会社のことも知らない関係性では共に支え合い持続可能な活動を行うことは難しいと考えます。そして行政や市民団体等の他団体との交流を通じた情報交換も必要です。普段から交流を持つことで、多種多様な考え方や発想力が磨かれるとともに、様々な活動においての連携協力ができる関係性をつくることができます。
地域のリーダー育成
青年会議所では毎年新たな仲間となる新入会員がいます。新入会員を温かく迎え、教育し、自分に厳しく礼儀正しい、地域で活躍できるリーダーを一人でも多く育成することで地域は良くなります。育成指導することで指導者自身も自分を見つめ直し、さらに成長することができます。完璧な人間はいませんが、完璧により近づくことはできます。そのためには自分に対する上昇志向が必要不可欠です。青年会議所では沢山の人との接点があります。自分は完璧ではない、まだまだ未熟だと自覚し、沢山の人と接する中で、人の良いところを見つけましょう。それを自分に落とし込み吸収しましょう。人との出会いはあなた自身の成長のチャンスなのです。そのチャンスを見逃すことなくつかみ取り、自分自身を大きく成長させることで沢山の笑顔を生み出していける人間力を磨きましょう。その先には必ず笑顔溢れる世界が待っています。
新入会員がいれば卒業会員もいます。青年会議所活動を通して学び成長した卒業会員の姿は全てのメンバーの胸に刻まれます。卒業会員として現役で残る全てのメンバーへ、その成長した姿を見せることで厚い想いを後世へ引き継いでいく必要があります。
LOMアカデミー委員会は、碧南青年会議所の運動展開の要として、まちに誇りを持ち、あらゆる困難に立ち向かい、地域の為に行動することで笑顔を伝播します。
笑顔と誇りで繋がる団結力
我々は、地域の為、人々の為、様々な問題に立ち向かわなくてはなりません。問題が大きければ、解決するための課題も多種多様となり、大きな問題を解決するためには組織力を高める必要があります。青年会議所では様々な活動を通してメンバーが育っていきます。しかし個々での成長には限界があり、一人では越えられない壁は必ずあります。組織とは同じ目的を持った人の集合体です。仲間と共に力を合わせてこそ大きな力を発揮できます。悩んでいる仲間がいれば声を掛けてください。手を差し伸べてください。共に歩んでください。その積み重ねが団結力を生み、団体の組織力となり全てのメンバーを大きく成長させてくれます。そしてより大きな問題に立ち向かえる組織となります。
組織力には団結力に加えて絶対的に関係してくるものがあります。それは数です。硬い団結力と人の数で組織力は決まります。人が増えれば成長の機会も増え、個々の能力も高まり、組織はさらに力をつけます。碧南市には約3,000の事業所があります。まだ我々の知らない未来の同志が必ずいます。仲間を見つけ、仲間を増やし、強力な組織力で大きな問題に立ち向かいましょう。
多くの人が集まれば必ず意見や考えの違いから衝突することがあると思います。しかし目指すゴールが同じ同志であることを忘れず、互いに学び成長する姿勢が大切です。考えの違いに感情を加えると争いが起きます。考えの違いはあって当然ですが、そこで必要なものは争いではなく対話です。目標に対してその考え方は正しいのか、間違っていないか、目標に向かい前に進めるものなのかという議論です。皆で考え、皆で議論し、皆で協力して活動しましょう。
団体として活動を行っていると、無駄な時間、無駄なこと、なぜこんなことをやるのか と思える様なことがあると思いますが、何事も無駄にするかしないかはあなた自身に掛かっています。一見無駄と思える時間を何かを得ようとし学びにするのもチャンスに変えるのもあなた次第だということです。常に学ぶ姿勢とチャンスをつかみにいく積極性を持つことが、成長には必要不可欠です。
組織力向上委員会は、誰一人取り残すこと無く、自ら率先して誰かの為に行動することで、碧南青年会議所メンバーを一つにまとめ、笑顔と誇りで繋がる強力な組織をつくります。
挑戦は成長
青年会議所には出向というシステムがあります。あまり出向について説明される機会がないので、出向とはなんだろう、出向する意味はあるのか、出向は大変なだけ、出向は行きたい人が行っているだけといった印象を持っている人もいるかもしれません。しかし碧南青年会議所は日本青年会議所の会員会議所であり、日本青年会議所は出向者で成り立っています。そのため全国の会員会議所から出向者を出さなくてはならないのです。日本青年会議所より地区とブロックで分けられ、県内でエリア毎に持ち回りで出向者を輩出している現状があることは知っておく必要があります。
出向は大変である。これは事実です。決して片手間でできるような簡単なことではありません。しかし碧南では得られない沢山の成長と発展の機会がそこにはあります。ブロック出向すれば愛知県内各所、地区出向すれば東海地区各所、日本出向すれば日本全国から世界にかけて、様々な情報をいち早く手に入れることができ、多くの企画立案や運動展開に直接関わることで行動力、発想力、リーダーシップが磨かれます。そしてやればやるほどに人的ネットワークは格段に広がっていくでしょう。
出向で得られる成長は個人的スキル向上や社会変化への適応力と、ビジネスでも力を発揮します。そしてメンバーの成長は碧南青年会議所の成長にも繋がり、それは地域の成長発展に繋がっていきます。
出向すれば、使う時間もお金も負荷も増えます。出向者は碧南青年会議所の看板を背負い、碧南青年会議所ここにありという気概と覚悟を持って挑戦しています。そしてやりきった先で成長と自信を手に入れ、その力を明るい豊かな社会創造のために惜しむことなく使ってくれるでしょう。
先輩方と現役メンバーの努力と挑戦の結果として、本年、碧南青年会議所より1997年以来26年ぶりに愛知ブロック協議会へ会長を輩出できる機会が巡ってきました。
これは大きな機会であり、そこに覚悟を持って挑戦するメンバーが多数いることは碧南青年会議所の誇りです。
我々の仲間が碧南青年会議所を背負い挑戦していることを他人事とすることなく、同じ碧南青年会議所の看板を背負う仲間としてしっかりと支え、共に成長することで、より強力な組織となり、地域の発展に貢献していきましょう。
終わりに
我々は社会の課題を解決し、持続可能な地域を創る組織であらねばなりません。そのために青年会議所は青年が社会により良い変化をもたらすための発展と成長の機会を提供し続けています。
青年会議所は機会を提供してくれますが、発展と成長は保証されていません。発展も成長も自ら挑戦し、やりきることで初めて手に入れることができます。
私も碧南青年会議所に入会し、様々な機会が提供され、挑戦させていただきました。決して楽なことではありません。しかしやりきった先には多くの仲間と、少し成長した自分がいました。挑戦した先には必ず得られるものがあります。
皆さんが覚悟を持って挑戦し、やりきった先に、明るい豊かな社会が必ず待っていると私は確信しております。そして碧南青年会議所メンバーならやれると私は信じています。